前ページに戻る

詩もどき

○心の川

 人はみなこころに川を持っている

 幼子(おさなご)はただ清らかな川を持つ
 年重ね己が妄想(おもい)にまた他人(ひと)に
 振り回されて汚れを流す
 自らの足りぬを知らず人けなす裁きを川に流す人
 めぐまれた世界(くに)にいながら身の不遇 嘆きを川に流す人
 縁(えにし)あり身近き人を許さずに恨みを川に流す人
 真実(まこと)知る賢き人が目をそむく虚栄を川に流す人
 流すたび汚れた川は太くなり
 人を傷つけ生命(いのち)を壊す
 塵あくたこころの川に流さねば
 濁りの川は消えさりて
 心は清き大河のみ 

 人はみなこころに川を持っている


  前ページに戻る
このページのHP素材は、「てづくり素材館 Crescent Moon」の素材を使用しています。
「てづくり素材館 Crescent Moon」