過呼吸=「過呼吸症候群」
若者に過呼吸法が多いが、適切な心理療法を行なわずにすませていると、後に、パニック障害になるおそれがある。
過呼吸とパニック障害は、次に記載してあります。
過呼吸があった人に、紙袋などでに自分のはく息を出して、それを吸うような安易な方法ですますことについて、次のように警告しています。
「過換気症候群とパニック障害の異同を明確に回答できる医師が少ないのが現状であるが、誤解を恐れずに言えば、両者はほぼ同一の疾患である」
「救急医療を始めとするプライマリーケアの現場で、しばしば過呼吸症候群という診断が下されるが、その最大の問題点は、パニック障害の長期経過を念頭に置いた治療計画を立てずに、paper-bag法や抗不安薬の頓用という場当り的対応に終始することである。」(1)
過呼吸症候群(過呼吸)は、パニック障害に発展するおそれがあるので、認知療法やマインドフルネス心理療法を受けて、パニック障害への予防対策をとったほうがよい。
(注)
(1)「パニック障害」最新医学社、のなかで、「精神疾患との鑑別」坂元薫(東京女子医科大学)、171頁。