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自殺防止のために=10の共通心理を理解する
3.自殺に共通する刺激は、耐え難い痛みである。
「自殺とは、意識の停止に向かった行為であると同時に、耐え難く、受け入れがたい苦悩からの逃避であるととらえると、もっともよく理解できる。私が述べているのは、本人自身が痛みを感じているという痛み、すなわち心理的な痛みについてである。」
「感情そのものが問題なのではなく、これらに関連した痛み、そして、本人が独自にとらえている痛みをもはや耐えるのを止めてしまうという態度こそが問題なのだ。」
<そこで、支援方針>
「心理的な痛みは自殺の核にあり、治療が効果を上げて、患者の命を救うためには、この最大のハードルを下げなければならない。基本的な臨床上の原則とは、苦悩のレベルをほんのわずかでも下げることができれば、生きることを選択できる。」
(「シュナイドマンの自殺学」(金剛出版)39頁)
心理療法では、苦悩のレベルを下げる方針と、効果的な技法を用いる必要である。苦痛の程度を引き下げる方針と、苦痛の時間を少なくする方針があるだろう。
苦痛の程度が、100になれば、自殺するが、99に引きさげることができれば、自殺は実行されない。痛みを感じている時間が、めざめている時間、17時間のうち、10時間、痛みを感じる
ならば、自殺する人は、痛みを感じる時間が9時間になれば、自殺しないだろう。わづかでも、苦悩のレベルを下げるような心理的な介入をするとか、本人が、そういうことができるように支援する方針がたつ。