文科省:有識者会議がいじめ対策緊急提言
文部科学省のいじめ実態調査などを見直すため、同省に設置された有識者会議(座長=梶田叡一・兵庫教育大学長)は12月4日、学校内外の相談体制の充実など四つの柱からなるいじめ対策の緊急提案を発表した。
- (1)子どもがさまざまな大人に相談できる場面をつくる
- (2)学校の中に新たな子どもの居場所をつくる
- (3)万が一の場合の初期対応では、専門家が学校をサポートする
- (4)いじめの実態を正確に把握・分析し、(解決方法など)良い取り組みを共有する
4項目の実現のため、具体策を挙げている。
- 「休日でも夜間でも相談を受け付けられる体制を整備する」
- 「緊急時の学校支援では、精神科医や警察、児童相談所など外部の専門家がチームを組む」
( 毎日新聞 2006年12月4日 )
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教育再生会議の緊急提言(11月29日)では、いじめに関して子どもへの毅然(きぜん)とした対応を学校に求めるのとは異なり、今度の提言では、子どもや学校へのサポート体制充実を求めている。いじめは、子どもの家庭と密接な関係があり、いじめる子、いじめられる子の生き方、考え方、感情処理の克服のい仕方に関係しており、家庭での影響が最も大きいだろう。種々の問題がからんでいるので、いじめる子を規則で罰しても、子の環境や感情処理が解決するわけではない。
学校だけで、解決しようというのは、無理であろうから、地域の種々の関係機関と連携して、根本問題に近い部分を改善していくことをすすめていくことが求められるでしょう。学校以外の居場所も必要であるし、教師がうつ病による自殺に詳しいわけではないので専門家のサポート体制を作るのも大切だろう。( 0612-029 )