自殺予防対策「総務省」まとめる

 総務省が自殺予防の専門家に予防策を聞いた調査結果をまとめた。5月から8月にかけて自殺予防に取り組む研究者や医療関係者、民間団体の代表者ら180人が回答。
 具体策としては を求める声が多かった。 (朝日新聞、夕刊、12/01/05)

 これから、県を通して、自殺予防のネットワークづくりが始まるだろう。私たちの活動にも、協力したいといってくださる人が出てきたので、来年から一層、活動を展開したい。
 いのちの電話とも、連携する必要があると感じている。私のところに、カウンセリングにおみえになったクライエントの中には、「いのちの電話」にも、電話したが、よく、自分の心を言葉にできなかったと言っていた。私の経験では、うつ病による自殺念慮(「うつ病」が深刻になっている自殺です)は、電話で説得されたくらいでは、簡単には変わらない。なぜなら、うつ病には、独特の「抑うつ気分」があって、この症状がとれない限り、自殺念慮は消滅しないのです。この気分の悪さは、「感覚」なのです。「感情」ではないのです。考えを変えても、消滅しないのです。症状です。痛みに似た「感覚」に近いものです。私どものカウンセリング経験では、腹式呼吸法などのセロトニン神経活性化運動の心得、および、治る可能性のあることを縷縷説明して、カウンセリングを継続してもらって、毎週、きてもらって、ようやく、2〜3か月、経過してから、「抑うつ気分」が好転する。それまでの間は、自殺の危険性がある。抑うつ気分は、深刻であり、たとえば、二日酔いのようなひどい気分の悪さが、何週間、場合によっては、1〜2か月も持続し、薬物療法を受けたのに、カウンセリングを受けたのに、改善の兆しがないと思っていただきたい。そんな人が、電話で、説得されて、自殺を思いとどまるでしょうか。この「抑うつ気分」は、固定化した症状であって、考えを変えたくらいでは、消失しないのです。うつ病による自殺念慮は、長いカウンセリング(治る理論のある、治る実績のある、継続してカウンセリングをする動機づけをする)が必要な、自殺念慮があるのです。「相談機関」だけではだめです。治す必要があります。「治療機関」の充実が必要です。
 今後、自殺予防のネットワークづくりが始まるでしょうから、そういう深刻な問題を訴えていきます。私どもの協会では、来年、市内への啓蒙、市内での、活動に方向を転換します。これまでは、市外、県外の方ばかりが、カウンセリングにも、カウンセラーになる講座受講にも、おみえになりました。地元のネットワークづくりを怠っていました。来年から、地元での活動、地元の団体との連携をはかっていきたいと考えています。