消費者金融 自殺で保険金、年3600件
=回収側は自殺すれば回収できると知っている
=厳しい取立て、借金苦での自殺が多い理由か
消費者金融各社が借り手に生命保険をかけている問題で、消費者金融大手5社が05年度に受け取った死亡保険金は3万9880件で、うち1割にあたる3649件の死亡理由が自殺だった。
金融庁の調査で分かった。金額は明らかではないが、保険金は借り手が残した借金の穴埋めに使われたとみられる。事実上「命が担保」となっている実態が、改めて浮き彫りになった。
消費者金融会社が保険料を負担し、借り手が死亡すると消費者金融に300万円を上限に保険金が支払われるのが一般的。
消費者金融に詳しい宇都宮健児弁護士は「無担保が売り文句なのに、命を担保にしている。過酷な取り立てを助長する要因にもなっているのではないか」と指摘する。 (2006年9月14日 読売新聞HP)
05年の全国の自殺者数は3万2552人で、うち動機が「経済・生活問題」のケースは7756人だった。消費者金融大手5社が支払いを受けた死亡保険金のうち、3649件が自殺によるものだったし、ほかに、死因不明者も多いから、その中にも自殺者はかなり含まれるという。
自殺が多い背景の一つに、これがある。無職、または、ワーキングプア、働いても働いても、収入が少なく貧しいために借金する。自殺すれば、金融会社は回収できる。
こういう経済苦による自殺は、うつ病治療の医療、カウンセリングが発展しても、防止できない。借金、きびしい取立てのストレスがあるかぎり、うつ病が治らないし、自殺においこまれる。社会問題、経済問題だ。そちらの対策をとらなければならない。