小学6年生、ひきこもり1年=塾教育学院の長田百合子氏の支援

 テレビ朝日(2/1/06 Jチャンネル)で、小学6年生の児童が、ひきこもり1年の後に、回復していく様子を放映した。
 自分の部屋にとじこもり、家族がいると、部屋から出てこない。母親は、その子が食事できるように、わざわざ2、3時間、外出する。家族と顔をあわせない生活が、1年ほど続いた。両親が、思いあまって相談した塾教育学院の長田百合子氏の指導で、たちなおりの途上にある。集団生活をして、将来の希望を語るくらいまでに、回復していっている。
 長田氏のいるところで、強引に、子どもを話しあいの場に出して、子どもの本音を聞き出した。親は、子どもの将来を案じて、「中学受験」「勉強」を強調した。しかし、子どもからは「脅しているばかりで、ちっとも自分のことを理解してくれない」と泣いて訴える。「親の夢で、親の道具に思えて」「親の愛が何だって言うんだよ。分かんないよまったく。それが親のやり方なら俺親なんて・・・」
 子どもが引きこもりになるのは、つらいことがあったはずで、その心を理解しようとせずに、ただ、「受験」「勉強」と責めたてられても、脅されているとしか思えない。ひきこもりになった原因が、解消されない限り、出ていけないだろう。
 このケースは、結局、子どもの気持ち、本音を聞けた時から、解決の方向に歩みだした。

 ひきこもりが始まって、もう少し早く、カウンセリングを受けるのがよいと思う。しかし、まだ、いい方かもしれない。1年でひきこもりから解消できた。このケースは、心の病気によるものではなかったようだが、心の病気(うつ病、パニック障害、対人恐怖、心身症など)による、ひきこもりであれば、治療をしない限り、治らないかもしれない。そうだとすると、どんなに責められても、出ていけない。
 このケ−スでも、結局、親が、子どもの苦悩を把握せず、ただ、責めるだけ、ということが長引かせた。当事者だけで、怒りのぶつけあい、顔をあわせないという状況になったら、やはり、第三者のカウンセラーを入れて、お互いの本音をはっきりさせて、原因(考え方、期待の違いか、心の病気か、いじめられているせいか、など)を明確にして、解決策をみつけた方がいい。