<自殺防止対策>
医学生に自殺予防講義=横浜市大
 「正しい知識持って」

 横浜市立大医学部は、3年生の学生を対象に、自殺予防をテーマにした授業を10月に実施する。国内の自殺者が年間3万人を超えて社会的問題となる中、自殺の大きな要因でもあるうつ病の患者らを診る可能性のある医学部生に、病気と予防について正しい知識を持ってもらうのがねらいだ。同大は「医学部でのこうした取り組みは、全国で初めてではないか」としている。
 授業は、精神医学が専門の河西千秋準教授と、横浜市大病院高度救命救急センターの精神科医・山田朋樹助手が行う。自殺の実態や自殺する人の特徴、自殺と精神疾患とのかかわりなどを講義するほか、高度救命救急センターでの救命活動の様子を紹介する。
 初年度の06年度は試行的に1回実施。学生らの反応を見ながら、来年度以降はさらに増やす予定という。
 横浜市大病院では03年から、自殺を図って救命救急センターに運ばれ、助かった人を、精神科医がケアするなどの予防活動に取り組んでいる。
 授業を受け持つ河西さんは「うつ病患者は精神科に限らず、内科など他科を受診している例も多い。将来、医師となる学生たちが、目の前の患者のうつの兆候や、自殺のリスクに気づくことができれば、自殺予防につながる」と話している。 ( 2006年08月14日 asahi.com )
   <自殺防止対策>の一つとして、位置づけられる。他の医大でも実施してもらいたい。
 さらに、現在のうつ病医療の限界も医学生に理解してもらい、将来、取り組むべき領域であることを教えていただきたい。