北海道の小児科医の過労死認定…過酷な「時間外」勤務

 北海道の公立病院などに勤務していた男性小児科医(当時31歳)が突然死したのは、過度な時間外労働による過労が原因として、遺族が申請していた労災を認めた。
 医師は公立病院に2002年4月から勤務した。03年10月1日からは北海道富良野市の民間病院に勤務し、同6日に自宅で心疾患のため突然死した。  医師は、公立病院での時間外労働が月100時間を超す過密勤務であったという。
 過労からは、心疾患、脳欠陥疾患による突然死と、うつ病、それからの自殺に至るリスクが高い。医師だからわかっているだろうが、医師不足により過酷な勤務がよぎなくされて、こんな悲劇が絶えない。おりしも、医労連によるアンケート調査で、勤務医の半数が「辞めたい」と考えたという。勤務医の過労死、過労うつの対策がおくれると、医者が病院に勤務しない状況に拍車をかける。
 医師以外の労働者でも、過労死、過労うつ・自殺が多い。経営者は、もう少し、従業員の健康に留意してほしい。従業員を大切にしない組織では、忠誠心も生まれないだろう。 ( 0702-017 )