対症療法、薬の多い日本の医療
患者に、じかに接することが少なくなったとか、検査や薬の多い最近の医療について、聖路加病院の理事長、日野原重明氏らの批判が掲載された。(朝日新聞 7/03/06 夕刊)
こちらには、別な形の医療非批判があった。
さて、7月3日の記事であるが、次の指摘がある。
「高階も日野原と同様、問診を飛び越えて超音波や放射線診断から始める医療に眉をひそめる。「日本の医療の半分は無駄」
一方の中野。大学を卒業して、また大学の内科や臨床薬理学の教授として計44年間暮らした。帰国して驚いた。「日本の医師は何と簡単に薬を出すのだろう。」
日本の医師は根本的な病気の診断をせず、症状ごとに対症療法的に薬を出すことが多い。長年の症状がずっと飲んでいた薬のせいとわかったこともある。」
うつ病についても、同様だ。うつ病と思えば、原因の究明、除去の方針を検討して、根本的解決をしようというのではなく、症状の緩和のために、薬を出す。対症療法である。だから、再発が多い。うつ病にも、うつ病の症状のように感じていたのが、副作用であることもある。
自殺防止のためには、もうこんな状況を変えていかないといけない。まず、薬以外の方法を試みること、薬物療法の期間の制限、心理療法とを併用したうつ病治療の専門組織の設立などを検討すべきだろう。