薬科大学の学生2人自殺

 11月(2006)、関東の薬科大学の学生2人が自殺した。「私の人生に悔いはなし」「ありがとうございました」などと遺書めいたメモ書きが見つかった。
 二人は、仲良しで、まじめだったが、10月から元気がなくなって、欠席しがちだった。大学は100%薬剤師試験合格を目標としているという。科目を4つ落とすと留年になるという。ついていけないとストレスになる。
 友達がいたのに、二人とも(あるいは、一人)、学業がついていけずに、二人とも悩んだのだろう。一人が悩んでも、あまりに、仲良しすぎて、その友達だけで支援して、問題解決スキルのある他の人の支援を求めないでいると、一方まで、うつ病になってしまう。むつかしい問題の支援は、そのスキルのある人でないと無理だ。スキルのない人が支援していると、巻きこまれて、支援している人までが、うつ病になってしまう。
 留年とか、別の生き方があるのに、それを思いつくとか、選択する力がなくなるのが、うつ病の特徴である。死にたくなる前に、親や先生に支援を求めてほしいのだが、うつ病ということを充分に教育すること、支援の仕組みを作ることが課題だ。学校の受験、資格試験は何でも同様で、受験しようとめざしている家族を持つ人は留意しておくべきだ。縁起でもないと言うだろうが「たとえ落ちても、別な道を行こう」ということを話しあっておけないものだろうか。