キャリア・ウーマンのうつ病
=NHK 女性の”うつ”(2)
7月24日、午後、NHKが、「女性の”うつ”」を放送しました。午後10時から11時30分の放送の後、0時40分から2時まで、ファックス、メールでの投稿に、ゲストのコメントを交える形ですすめられました。
ゲストの方は、薬物療法派でした。「抗うつ薬を服用して2−3カ月すると7割が回復する」と原則的な治癒率がまた紹介されました。
だから、うつ病かと思ったら、
- お薬を飲むこと
- 休養をとること
- どんな病気であるかを理解すること
をまた、繰り返されました。
3−6カ月で、治る人は、この番組でいいのですが、テロップで流される投稿は、悲しい例が多かったです。何年も治らないという人が多い。
次の例は、悲惨です。警察に通報して、自殺をとめなくていいのでしょうか。
「娘に「ママなんか死んじゃえ」と言われた。自殺を考えています。(30代、愛知)」
NHKは、薬物療法でなかなか治らず長引く、うつ病患者の声をひろいあげたが、ゲストは、薬物療法で3カ月で治るという信念の方だったから、視聴者の訴えと、ゲストのコメントがかみあっていないように感じた。薬物療法ではなくて、心理療法で治すはずの、臨床心理士、カウンセラーはどうして発言しないのでしょうか。治せないのでしょうか。アメリカの心理療法者は、うつ病を治しています。日本のカウンセラーは研究しないのでしょうか。
薬物療法できかない3割、一度軽くなっても再発する患者は、どうすればいいのでしょうか。長引くと、退学、退職、離婚、生活保護、自殺、心中ーーー。国をあげて、対策を考えていかなければいけないですね。
ゲストの方は、うつ病は予防が重要だ、と発言されました。これは、私も大賛成です。予防は、薬物療法ではなくて、心理療法と社会制度の改革です。うつ病予防の心理療法は、治療の心理療法とほぼ同様でしょう。早起き、朝ごはん、軽い運動(散歩、ジョギング等)、感情処理の訓練などになるでしょう。心理療法で予防すれば、薬物療法のお世話になる人が少なくてすみます。その意味で、学校教育と、人生の節目で、うつ病予防の教育を行なうことが大切だと思います。