女性のうつ
=患者を生きる(朝日新聞)
朝日新聞で「患者を生きる」という連載記事が掲載されている。今「うつ」についての、連載が続いている。8月6日は、「女性のうつ 情報編」。
- うつ病は女性に多い。厚生労働省の疫学調査(02年度)によれば、うつ病経験者は
男性が4.6%
女性が9.7%
だった。
- 女性に多いわけは、慶応大の大野裕教授によれば、
- 身体的な要因=月経・閉経や妊娠、更年期など女性ホルモンを中心としたホルモンバランスの大きな変化があること。このため、心身が不安定になりやすい。
- 社会的要因=女性の置かれている立場。会社などで女性の立場が弱いことが多い。家庭でも、家事や育児は、女性が「やって当然、できて当然」と思われがちで、大きなストレスになる。
- 女性の更年期障害とうつ病は似た症状もある。見分けかたは、大阪樟蔭女子大の夏目誠教授によれば
- うつは朝に症状が重く、夕方に向けて軽くなる傾向がある。
- 「うつ病治療の基本は、休養と薬物療法だ。」
(朝日新聞 8/5/2006)
NHKテレビでも、この朝日新聞でも、薬物療法と休養だという。だが、何度も言うように、薬物療法では、治っていない人も多い。だから、自殺が多い。
これでは、現状の医慮を肯定している。どれほど多くの人が、薬物療法で治らず、つらい日々を送っているだろうか。私どものもとには、薬物療法で長く治らないというかたがおみえになる。「うつ病は薬物療法で必ず治る病気です。」というのは、正しくない。現在までの薬物療法では、3割に全くきかず、7割が一度軽快するが、うち6割が再発する。だから、完治するのは、3割程度だ。こういう現実を知っておくべきだ。
うつ病になるのはホルモン、栄養などもありますが、最も多いのは心理ストレスから。学業、いじめ、仕事、育児、貧困、差別、虐待、暴力、人間関係、介護、定年、がん、老齢、配偶者の死、など、うつ病の種が多い。いつ、うつ病になるかもしれません。
薬物療法では治らないかもしれません。うつ病に効果のある心理療法を提供する組織がそばにありますか? 心理療法でも、数回のカウンセリングでは治りません。3カ月ー1,2年かかります。
一端、うつ病になったら大変です。うつ病の予防教育を受けていますか。かかったら、薬物療法で治らない場合に該当するかもしれません。うつ病の得意なカウンセラーがそばにいますか。多分少ないと思います。地域に、うつ病を治すことのできるカウンセラーを配置する必要があります。それで、自殺防止対策となります。