うつ=産後のケア(2)
=患者を生きる(朝日新聞)
朝日新聞で「患者を生きる」という連載記事が掲載されている。今「うつ」についての、連載が続いている。8月16日ー20日は、「産後のケア」。女性に特有のうつ病。要点をご紹介します。下記の続きです。
「産後のケア」に取り組む九州大病院(福岡市)の精神科、母子メンタルヘルスクリニック」の紹介。
産科医、助産師、精神科医、臨床心理士が連携して、妊娠中から出産後まで一貫して女性の心を支えている。
出産後に心の病気になる人を早くみつける。
- 妊娠30週ごろまでの妊婦全員に問診する。精神科の既往歴、通院中の人、必要とみられる人には、クリニックの受診をすすめる。
- 産後5日目には、10の質問からなる「エジンバラ産後うつ病自己調査票」(EPDS)に答えてもらう。
うつ病の疑いがあると、診療の対象とする。
(朝日新聞 8/17/06)
母親の幼児虐待事件、殺害事件、心中事件、出産直後の自殺などがあります。こういうことは、産後うつ病による場合も多いでしょう。産後うつ病をこうして、早くみつけて治療する産科医があれば、悲惨な事件が減る。
「エジンバラ産後うつ病自己調査票」(EPDS)は、「産後うつ病ガイドブック」(南山堂)で、紹介されている。ただし、専門家向けの本であり、母親のための本ではありません。
でも、こういう手厚い心のケアをしてくれる産科がない地域の、子育ての母を支援するNPOなどでは、これを用いて、産後うつ病の母親をみつけるのに使用すればいい。