家族を救う人任せ介護術
週刊誌「AERA」に「家族を救う人任せ介護術」の記事があった。
要点は、次のようである。
- 「最後まで自分で面倒を見たかった」
「介護は配偶者、子どもの役目と思う」
こういう価値観に縛られるのがまずい。介護行為をすべて家族自ら行なうのがまずい。疲れる。うつ病になり、自殺、心中、虐待、殺人の悲劇が起きる。
- 「オールアバウト」の
介護関連情報サイト
の川内潤さんは「ハッピーリング」を持つのがいい、という。介護保険は満額使い、ほかにも、地域の支援者に来てもらう。介護ヘルパーはいうにおよばず、ボランティア、神経内科の主治医、歯科医、看護師、薬剤師、リハビリのスタッフ、などが来てくれる。その人たちがいてくれる時間には、自分のしたいことや、外出して趣味、友人と会うなどする。
- 品川介護福祉専門学校の別府明子さんは
「がんばらない介護生活を考える会」
の委員でもあるが、「がんばらない介護5原則」を提案する。
「気軽に代わってくれる人がいるか、グチを言える相手がいるか、過剰なケアで被介護者の自立を妨げたり自身の負担が増えたりしていないか。」
家族は「いるだけケア」を提案。被介護者のそばにいて、声をかけるが、介助行為はすべて、プロのサービスやボランティアなどを利用する。
- 週のうち、3日は自宅での介護、4日は施設のショートステイに預ける人。
- 鈴木恵子さんの
「すずの会」
の話。介護ボランティアだが、介護者(在宅、施設)が集まる行事や、宿泊旅行も。
- 東京医科歯科大学大学院の高崎絹子教授の話。
「使えるものは何でも使って、孤立しない、させない」
(参照)「AERA」2007年3月19日)より
介護を自分ひとりで背負い込むと、うつ病になり、自殺、心中、殺人になる事例が多発しているので、この提案を用いたい。
介護の行為そのものを家族がしなくても、監督者、管理者になればいい。そして、在宅介護は、夜の介助もあって、睡眠障害になりやすい。睡眠障害になると、うつ病になりやすい。そこで、介護疲れうつ病を予防するには、介護をそういう支援者におまかせして、週に1回は、ぐっすり眠る。3か月1回くらいは、宿泊旅行に行く。そういうサービスがなければ、地域に作っていきたい。介護に詳しい人がいるので、相談して、作っていきたい。情報も集めたい。
「この介護、どこまで続くか」などと先のことを思わず、今日1日だけを暮らす。マインドフルネス心理療法の心得は「過去を思わず、先(将来の意味)を思わず、今を生きる」
こういういい提案があるのに、それでも、
「そういう気にならない」というのは、「支援を求めない人たち」の傾向がみられるのではないでしょうか。それは、介護疲れうつ病、悲劇の予備軍ではないでしょうか。そのような、はずかしがりやの心を変えるために、
「心の健康クラブ」
に参加してみませんか。
マインドフルネス心理療法(自己洞察瞑想療法)
の心得を実践します。会話回避、対面回避、つきあい回避、支援回避、人間不信、固定観念のとらわれ、などを改善できるのではないでしょうか。もちろん、不安障害としての対人恐怖もです。
「過去(つらい過去、うらみの過去、失敗の過去)を思わず、先(つらい将来)を思わず、今を生きる」
「今に集中(マインドフルネス)して、一見つらそうなことでも受け入れる(アクセプタンス)。そして、意義あること(価値実現)に向かって実行する(価値実現の行動選択)。」
( 0703-032 )