介護に満足/高槻市の元市長

 「妻の介護に専念したい」と、7年前に市長を辞めた大阪府高槻市の前市長、江村利雄さん(81)の妻登美子さん(82)が28日、呼吸不全のため同市内の病院で亡くなった。  登美子さんは98年春、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)やパーキンソン病の悪化で寝たきりになった。市長だった利雄さんは、99年4月「市長の代わりはおっても、妻の夫は私だけ」と、4期目の任期を1年残して辞職した。「介護される妻が、うれしそうな表情をするのが生きがいだった。市長を辞めて妻の介護に専念でき、本当によかった」と話している。 (朝日新聞 3/30/06)

 老々介護のはての、うつ病、自殺、心中、殺人、放火など種々の悲劇もある。老父母の介護に疲れて、介護してきた嫁、子による同様の悲劇もある。
 そういう中にあって、江村さんは、妻の介護に満足できた。きっと、一人ではなかったに違いない。どんな支援がいいのか、地域にどんな仕組みがあれば、悲劇を防ぐことができるか教えてもらいたい。