また介護疲れで妻殺す
6月11日午前3時半ごろ、大阪府の住宅で、「妻の首をひもで絞めて殺した」と110番通報があった。夫(81)が妻(77)を殺害したものだった。
妻は8年前から糖尿病を患って自宅療養中で、夫も心臓病などで入退院を繰り返していた。「看病に疲れた。妻を殺して自分も死ぬつもりだった」という。
近所の人によると、娘や息子らが交代で訪れ、看病を手助けしていた。一家を知る女性は「みんな仲良く、一生懸命だったのに。気の毒です」と。(2006年06月11日、asahi.com)
また、介護疲れによる心中未遂で一方が残ったものだ。介護という長期のストレスで「うつ」になったと思われる。子どもたちが手助けしていたのに、こういう悲劇が起きる。うつ病になると、判断力がおかしくなる。自殺したくなる。介護疲れ心中防止について、ここからの教訓は、次のようなものか。
- 全員、いくつかの節目(学生時代、就職前、結婚前、出産前、子どもが中学に入学した時、定年前、介護事態になった時、など)で、うつ病について教育を受けるべきである。特に、親が病気になったら、うつ病についての教育を受ける。
- それでも、自分の親の場合、気がつかないことがあるから、カウンセリングに詳しい人を含めた地域の支援の体制をつくる。うつ病について詳しい人がメンバーとなって、家庭を訪問する。遠くの親のために訪問サービスを提供するNPOを作る。うつ病、自殺防止、不登校、ひきこもり支援も含めて、種々のカウンセリングサービスを行う組織を各県につくれないだろうか。いろいろな、サービスメニューを考えておこう。ボランティアスタッフがふえれば、実現するかもしれない。