介護心中の問題点=NHK(1)

 6月28日、NHK「クローズアップ現代」で「介護心中・殺人事件」の分析について放送があった。

「防げなかった悲劇〜相次ぐ介護心中・殺人事件〜」
介護に疲れ、生活苦の末に、追いつめられた家族による殺人・心中事件が相次いでいる。今年に入ってすでに10件以上、介護の負担を社会全体で軽減しようと介護保険制度が始まって6年経つにもかかわらず、その数はいっこうに減る気配がない。
今年2月、認知症の母親を合意の上で殺害したとして、息子が承諾殺人に問われた京都の事件では、その後の公判で、介護サービスや生活保護など、社会のセーフティネットが結果的に絶たれ、被告が生活苦から追いつめられていく過程が明らかになってきた。
介護殺人がなぜ後を絶たないのか、地域社会や行政にどんな取り組みが求められるのか、その実情が紹介された。
また、介護心中事件をきっかけに地域のネットワークで介護世帯を支援し始めた長野県下諏訪町の取り組みも紹介された。

 民生委員、介護サービス、生活保護のどれも、うまく機能しなかった。後からみれば、これは、生活保護の対象になってよかったはずに見える。制度があったのに、なぜ、機能しなかったのか。さらに、今の制度でも、欠如しているものは何か。何をすればいいのか。こういうことを考える材料を提供している。
 私も高齢、明日は、わが身。地域の種々の団体の協力、ネットワークで、いい仕組みが作られるように働きかけたい。
 京都のケースでは、どういう程度の対応がされて、たりずに、心中事件にまでおいこんだか。(続)