老々介護心中=愛知県  =認知症の妻(87)・脳こうそくの夫(88)
 =息子と同居、介護ヘルパーがいても

 9月18日、愛知県蒲郡市の住宅で、夫婦が死亡しているのを、同居する長男(62)が見つけた。妻Yさんは3年前から認知症を患い、夫Kさんは今年6月に脳こうそくで入院し、退院後も通院していた。
 最近、Kさんが家族に「疲れた」と漏らし、遺書が見つかったことなどから、警察はKさんがYさんを殺害後、自殺を図ったとみている。
 一家は、Kさん夫妻と長男夫妻の4人暮らし。Yさんは3年前に認知症と診断され、Kさんと週3回訪れる介護ヘルパーが世話をしていたという。Kさんは町内会長を務めたこともあり、近くの男性(64)は「夫婦が悩んでいる様子はなかった」と話し、女性(53)は「最近までヨシノさんが散歩する姿を見た。朝のゴミ出しも率先してする、活発な人だった」と話した。( 2006年9月18日 読売新聞HP、毎日新聞HP )
 こういう家族は、うつ病、自殺のリスクが高くなる。病院やヘルパーから、保健所(ほかの適切な機関に)などに連絡して、精神的なケアの支援体制がほしい。息子夫婦と同居していても、介護ヘルパーが訪問していても、うつ病について心理的なケアを知らないし、サービスメニューでないとして、うつ病についてのケアはしないだろうから、悲劇が起きる。「家族と同居しているから私は大丈夫だ」「ヘルパーに来てもらっているから大丈夫だ」と思わないでください。ご家族も、ヘルパーも、うつ病、自殺予防のケアは知らないでしょう?