ニートとは

定義

 最近、ニートについて関心が高まっている。
 「ニート」とは、通学(Education)も仕事(Employment)もしておらず職業訓練(Training)も受けていない人々、とされる。

人数=64万人

 05年の春、内閣府が発表した推計では15〜34歳のニートは02年時点で約85万人にのぼり、10年前の92年に比べて約18万人も増えた。
 今年(2005年)、次のような動きがある。

 厚生労働省が2005年7月22日発表した04年の雇用情勢を分析した「05年版労働経済白書」によれば、仕事も通学もせず職業訓練も受けていない「ニート」に相当する若年無業者は64万人、フリーターは過去最高だった前年に比べて4万人少ない213万人と推計した。

問題

 ニートの人は、収入がないので、消費は少なめで、自己肯定感がなく、心身の病気になりやすく、社会の支援費、医療費などの負担増となるおそれがある。 親などに依存していることが多いが、親が強く就職を迫ったり、高齢化するにつれて、ひきこもっておられなくなると、悩むことになって、そのうちの一部から、うつ、自殺に発展していく可能性があるだろう。家族も心配して悩み、家族を不幸にすることもあるだろう。
 なぜ、ニートになっているのかは、種々の原因がある。対策も異なるであろう。いくつかみていく。

ニートとひきこもり

 「ニート」とは、通学(Education)も仕事(Employment)もしておらず職業訓練(Training)も受けていない人々である。このうちの、一部が「ひきこもり」になるだろう。ニートの中には、家にひきこもらないで、外出して遊んだり、趣味をやったり、旅行に行ったりもする。収入がないので、親に依存している。
 ニートは、若い人であるが、ひきこもりは年齢に関係がない。中高年の「ひきこもり」もある。
 児童生徒でありながら、一時、ひきこもりにあっても、ニートにはカウントされないが、「ひきこもり」(不登校など)である。
 「ひきこもり」もニートも、心の病気である場合と、そうでない場合がある。両方ともに、カウンセリングが必要な場合が多い。
 心の病気の場合、うつ病、対人恐怖、パニック障害、パーソナリティ障害などのカウンセリングが必要である。
 心の病気でなくても、カウンセリングが必要な場合がある。実現しそうもない「夢」「自分さがし」で地道な職につこうとしない人には、依存させてきた家族の支援中止の強い決断と、夢、自分さがしの幻想を修正するための本人へのカウンセラーの指導が必要だろう。
 こういうカウンセリングの対策を欠いた就労支援だけでは、ニートもひきこもりも、一部しか解消しない。遅くなっても解決しないから、ニートになった早い時期、ひきこもりが始まった早い時期から、カウンセリングを開始した方がよい。