うつ病によるニート

 ニートである一つが、うつ病によるものである。働いている人を含めて、30万、50万人のうつ病の人がいると推測されている。
 就職できない若い人(ニート)の中には、うつ病による場合もいるだろう。
うつ病には精神症状と身体症状を伴うことが多い。精神症状の中でも、特に、「抑うつ」症状は、強度の気持ちの沈み、ゆううつ感がある。  思考の障害もある。自信がなく決断力が非常に鈍る。  記憶、判断、計算などの活動も低下する。周囲の者はみな自分よりすぐれていると考え、強い劣等感を抱くようになる。自分の将来、体力、能力など、すべてに自信はなく、悲観的に考える。
 身体症状もあることが多い。最も多いのは睡眠障害で、寝付きが悪い、朝早くめがさめる、眠りが浅い、など。食欲低下、身体がだるい、下痢、便秘、胃腸系の障害、腹痛、頭痛、筋肉痛、四肢痛などの痛みがある人もいる。
 このような症状のために、一般には、仕事に行きたくない、人に会いたくない、ということで、休職、退職においこまれる。
 このようなうつ病が治らないと就職しない状況となる。うつ病が治っても、ストレスの強い職場に戻ることによる再発の不安から、復職、再就職することに消極的になる。