夫婦げんかの末、夫が包丁で妻を刺殺
6月5日( 2006 )、東京で、夫婦げんかの末の殺人事件があった。
容疑者の夫(73)は、妻(62)と自宅で口論となり、台所にあった包丁で、妻の首を4回切り付けた疑い。病院に運ばれたが、間もなく失血死が確認された。二人は、日ごろからけんかが絶えなかったという。
夫婦が不和であるのを修復する心理的支援をするのが、カップルセラピーだ。夫婦なかが悪い方は、「カップルセラピー」で検索して、カウンセリング所にいって、相談してみたら、どうだろうか。
ずっと仲が悪いわけではなくて、夫が定年になってから、妻がストレスによって、心身症やうつ病になるのをある方が「主人在宅ストレス症候群」とよんだ。患者の症状は、心身症の場合、高血圧、胃かいよう、十二指腸かいよう、気管支ぜんそく、過敏性腸症候群、などさまざまらしい。うつ病もある。こういう、ストレス性の心身症やうつ病は、私どもは、治しやすい。
こういう夫婦の不和、ストレスも、対人関係療法、認知行動療法、自己洞察瞑想療法で改善する。何がストレスになるのかを知り(「機能分析法」)、他者のストレスに共感できるようになり、お互いに相手をあるがままに(わがままな行動ではない)受け入れ(「受容」)、価値(この場合には、夫婦円満か)を重視することを実行することの大切さを繰り返し観察していただく。
夫婦のどちらかが、怒りやすくすぐ暴力をふるう(相手か子どもに)場合には、境界性パーソナリティ障害やボーダーラインの疑いがあり、暴力を受け入れているかぎり、改善しないとされている。これは、専門家のカウンセリングを受けるべきである。
夫婦の不和も、何が原因か、カウンセリング次第で改善するタイプなのかはっきりするのがいい。日本は、そういうこと(子どもや他の家族のうつ病による落ち込み、ひきこもりも)をきちんとアセスメントしてもらわずに、わからず、自分たちだけで、処理するという意識が強くて、外部に専門的な支援を求めず、不幸な状況が持続したり、悲劇に至る傾向が強いようである。
( 06-479 )