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体を動かさないと生活不活発病

 豪雪災害を機に、元気だった高齢者の約2割が歩けなくなるなどの「生活不活発病」になり、うち約3割が数カ月たっても回復していない。富山県南砺市で実施された厚生労働省研究班の調査で分かった。生活不活発病は、新潟県中越地震(04年)の際に多発し、注目された。
 生活不活発病は、災害による生活環境の変化をきっかけに、それまで自立した生活をしていた高齢者が介助を必要とする状態になることをいう。雪で外出しにくくなったり、避難所に閉じこもったりして、体を動かす機会が減ることが原因とみられる。
 要介護認定を受けていない65歳以上の3080人に聞き取り調査した。回答した2955人のうち、約2割にあたる568人が「病気やけがをしていないのに、大雪の前に比べて歩行が難しくなった」と答えた。うち159人は、発症から数カ月たっても以前の状態に戻っていなかった。
 生活不活発病は放っておくと回復が難しい。調査した厚生労働省研究班の大川部長によれば、予防には、 の3点が大切という。 ( 2007年01月18日 朝日新聞 2/09/06 夕刊より、一部引用)
 豪雪地域でなくても、地震災害の被災地や、その他のどこでも、ひきこもりがちで運動しない高齢者も、要介護状態になったり、うつ病、認知症になりやすい。私どもが行なっているような「心の健康体操」は、こういう病気の予防の効果がある。この室内でできる運動や呼吸法が、血行改善、転倒防止、歩行力の向上、前頭前野の活性、骨密度の改善などの効果がある。 自宅でできるから、やってもらいたい。ただし、一人では、意欲が起こりにくい。家族が一緒にするとか、地域であつまりをもつとか、工夫が必要である。
 室内でできる軽い運動は、病気予防の効果があるので、高齢者の医療費を抑制する効果もあるので、こういう予防活動が今後、必要になるだろう。
 大川氏の本で詳細に紹介されています。
『「動かない」と人は病む
 生活不活発病とは何か』大川弥生、講談社現代新書