自殺 5年連続3万人超す-2002年
「目立つ中高年」
「経済的な動機 大幅増7940人」
- 2002年の自殺者は全国で3万2143人だった。
- 2000年は、3万1957人。
2001年は、3万1042人だった。
5年連続3万人超す。統計をとり始めた78年以降3番目の多さ。
- 警察庁が、昨年1年間の自殺者数を集計、発表した。
- 動機では
- 「経済・生活問題」が大幅に増え、過去最高だった01年(6845人)を1095人上回る7940人となり、増加分のほとんどを占めた。
- 02年の自殺原因のトップは前年と同じ「健康問題」で1万4815人。
- 2番目に多かったのは「経済・生活問題」で7940人。
- さらに「家庭問題」「勤務問題」「男女問題」の順。
- 経済・生活問題の内訳をみると、増えたのは「負債」(4143人)、「生活苦」(1168人)、「失業」(683人)の3つ。借金やリストラが要因とみられるものの増加が目立った。事業不振(1098人)や倒産(97人)、就職失敗(155人)はほぼ横ばいだった。
- 最近、ヤミ金融を巡っての自殺が社会問題化している。負債や生活苦の中に、この動機の自殺が相当含まれているとみられる。
- 男女別では、男性が2万3080人、女性9063人。
- 年代別では、60歳以上が1万1119人で最多。次いで、50代が8462人と中高年自殺の多さが依然、目だっている。30代も増加傾向で、20歳代と19歳以下は前年より減った。
- 朝日新聞、7/25/2003
(大田)
- 毎年、7月下旬に、この自殺統計が発表されます。97年までは、2万から2万5千人の間であった自殺者の数が、98年から3万人を超えています。今年もまた、昨年の自殺者数が発表されました。5年連続、3万人を超える人が自殺しています。
- 自殺した人の親や、配偶者、子供、兄弟などの悲しみや苦しみが長く続きます。自殺を防止したい。
- 人は、死にたくないのが自然なはずですが、自分から死んでいく人がいます。種々の問題から、通常とは異なる異常な心理になっている(「うつ病」が多い)わけです。健康とか経済の苦があれば、自殺して当然ではないのです。健康、経済苦があっても、「うつ病」にならなければ、自殺しないで、別な選択を考える判断力も失われません。しかし、「うつ病」になると、自殺しかないと自殺を選択してしまいます。自殺しかないという「固定観念」と「認知のゆがみ」が生じます。「うつ病」を理解して、うつ病を予防することが大切です。
- なぜ、自殺するのか、誰でも自殺する可能性がある、その防止法を学んでおくべきです。特に、男性で、几帳面な人、誠実な人、気の弱い人などが、うつ病になりやすい。そういう人は、誠実であるゆえに、やや根気の必要な自己洞察瞑想療法の手法をできますので、ふだんから実践していると、うつ病、自殺を予防できます。特に、すでに、過去に「うつ病」「神経症」などを経験したことのある人は、再発防止のためにも、この実践をして、再発、自殺の予防をこころがけていただきたい。
- 呼吸法を用いた心の訓練をすれば、「うつ病」、自殺を予防できる心を養成できるので、学校教育のどこかで、この訓練を目的にした講座が1年間行われるようになることを希望します。1年実践すれば、かなり、会得できるはずです。
- 義務教育なら、中学生の時。その後、この問題に理解ある高校、大学でも、行われることが望まれる。