マインドフルネス総合研究所のホームページから

高齢者「不活発病」の懸念、能登地震の避難所で

 =能登半島地震-10

 能登半島地震で、生活不活発病の人が出はじめたという報道がありました。読売新聞が 報道しています。「やはり、そうなったか」という思いです。  身体も心(脳)も使わない機能は、すたれていく。動きにくくなっていく。  新聞は、国立長寿医療センター研究所(愛知県大府市)の大川弥生・生活機能賦活研究 部長の助言ものせている。  「輪島市は散歩を促したり、食堂を別室に設けて寝場所と分ける対策を取り始めた。さ らに、歩行が困難な高齢者が動きやすいように、つえや手押し車を導入する方針だ。」( 2007年4月5日 読売新聞HP )
 睡眠、身体の不調が出るのは、心理的なストレスの影響が強い人であるが、それが出な い被災者でも、別の病気になっていくリスクがある。被災地の環境の悪化によって、避難 所や自宅で身体を動かさない人、横になってばかりいる人が出てくると、生活不活発病に なっていく。被災前は元気だった人が、足を動かすことが難しくなって、要支援、要介護 状態になり、被災前に、介護レベルの軽かった人のレベルが悪化していく。精神活動も不 活発になり、うつや、認知症になっていきやすい。
 こういうことは、大川氏らの調査でわかっているのだから、被災直後から、避難所など で、被災者にその教育を行い、できれば、誰かが指導員となって、時間を決めて、一緒に 軽い運動を行なうのがおすすめである。

 自宅ですごす被災者も、なるべく、毎日、何回か、身体を動かすことを日課とするように、行政などが、住民に啓蒙すべきである。室内で、行なうことができる「フリフリグッパー 体操」や「脳トレーニング2」(近日掲載の予定=室内で歩く、身体全体を動かす軽い運 動)をすすめたい。
 なお、これは、被災地だけのことではなくて、他の地域の高齢者、若者にも、児童生徒にも、あらわれる。ひきこもりが多い人は、どの地域でも、どの年代でも、身体の病気、心の病気になりやすい。ひきこもりがちな人は、精神状態が不安定になりやすい。みな、そのことを理解して、運動をしたほうがいい。
 「生活不活発病」の予防法については、次の記事で情報を集めておく。 ( 0704-1079 )