お父さんに贈りたい漢字、トップは「謝」

 子供からお父さんに贈りたい漢字は「謝」――。18日の「父の日」を前に住友生命保険が実施したアンケート調査によると、父親に贈りたいメッセージを込めた漢字1文字のトップは「謝」だった。

「育ててくれてありがとう」(30代・男性)
「心配ばかりかけてごめんなさい。そして、ありがとう」(40代・女性) 「いつも態度が悪くてごめんあさい、本当は大好きだよ!感謝してます」(10代・女性)

 調査はインターネットを使い、全世代約6500人を対象に行った。2位には「愛」、3位には「健」が上位に入った。  40位に、「喜」と「怒」が、43位に、「厳」がある。
 父への感謝、いたわりの思いがみられる。投票した人は、幸福なのだなと思う。こういうのをみると、健全だと思う反面、いろいろ、つらい人がいるだろうなと思う。
 まず、投票したくない人がいるだろう。今、幸福ではないから、「感謝」できない。父が不幸な形で死んだ、母が離婚したために父と別れた・・・。投票していない。
 次に、インターネットを利用できないような経済的に苦しい人。やはり、父への感謝の思いがある人がいるだろうが、父に複雑な思いを持つ人もいるだろう。投票していない。

 でも、つらくて、こんなアンケート結果をみて、自分と比べて、嫉妬したり、ヤケにならないでいただきたいなと思う。そういう感情は、陰性の感情だが、それはつらさを増すので、自分や自分の境遇や社会を否定的、攻撃的に思うと、いよいよ、つらくなっていく。悪循環の連鎖になる。
 過去がつらかったからこそ、別な選択をする。悪循環の連鎖から抜け出るという選択の道もある。いつも、分岐点にいる。
「今、こうしていられたのも、父がいたからだ。これから、父と和解しよう」
「自分は、「謝」をもらえる父になるぞ」
「死んだ父よ、生別した父よ、否定的な側面だけをみていたが、やはり、感謝すべきところもありました。」
「死んだ父よ、生別した父よ、あなたには、やはり、複雑な思いがある。だが、私は、父となったら、子とはうまくやっていきますよ。」
「・・・・」
 実際、私も、いい父ではなかった。仕事にかまけて、ストレスが大きくて、勤務するのが精一杯で、子への配慮に欠けた。やりなおせるものなら、やりなおしたいくらいだ。こちらから、子に送る言葉は、「ごめん」だ。あやまる意味の「謝」だ。