小6男児が教室で同級生刺す=岡山県

 9月4日午後2時半ごろ、岡山市内の市立小学校の教室内で、6年生の男子児童(12)が同級生の男子児童(12)の左脇の下付近を刃物で刺した。刺された同級生は病院で手当てを受けたが軽傷という。男児は調べに対し、「かっとなってやった。大変なことをしてしまった」と話しているという。
 県警の調べなどによると、男児は5時間目の学級活動の授業中、2学期の係活動をめぐって同級生と口論となり、持っていた折りたたみ式ナイフ(刃渡り6.7センチ)で刺したらしい。2人はそのまま教室を飛び出し、後を追った担任の教諭が、けがをした同級生が脇腹を押さえているのに気づき、保健室に連れて行ったという。
 校長によると、2人は特に仲が良かったわけではないが、トラブルなどもなかったという。刺した男児は事件後、学校でいきさつを聴かれた際、「たまたまナイフを持っていた」と話し、涙ぐんでいたという。( 2006年09月05日 朝日新聞 )
 キレやすい子どもがいる。刃物を使えば、死ぬ可能性があるのに、そこまで過激な行為におよぶ。昔はけんかでも取っ組み合いですんでいたようですが、社会環境が変わったために、限界をわきまえる、抑制力ということが変化している。反省しているのだから、発作的です。でも、感情」を抑制できないと、事件が起こります。これは、訓練しないと身につきません。
 脳神経科学でいえば、前頭前野、帯状回などの意識的な洞察力、抑制力、そして、セロトニン神経の意識下の抑制力など、でしょう。自分の苦しみを知り、他者の苦悩を共感する。学科の教育だけではなくて、こういう叡智の教育も重視しないと、すさんだ社会になります。