多動性障害
3月27日、NHK教育テレビで、東北大学の川島隆太教授の「脳を鍛える」で、多動性障害の児童が、計算療法で前頭前野を活性化することにより、障害が改善される場合があると報告された。(4月3日に、再放送)
注意欠陥・多動性障(ADHD)は、年齢にふさわしくないほどの、注意力の欠如、静かに坐っていられず動きまわる、衝動性を特徴とする。授業を聞いていられない、仕事に集中できないという問題が起きる。
多動性の児童は、前頭前野が活発でないと川島教授はいう。心の病気は、ほとんどの場合、前頭前野の機能の衰えがあるようだが、呼吸などに注意を向け、数を数える「自己洞察瞑想療法」も効果があると思う。
種々の社会問題(自殺、ひきこもり、リストカット、依存症、いじめ、虐待、セクハラ、非行犯罪など)は、前頭前野の機能がおとろえて、感情の制御、行動の制御、欲望の制御、などができなくなって起きていることが多いようである。そういう問題は、説得だけでも、薬物療法だけでも、うまくいかない。前頭前野をいかにして活性化するか、東北大学の研究が進むことを期待したい。