• topMF目次

    価値の統合

     自己洞察瞑想療法(SIMT)とロゴセラピーとの哲学はさまざまな点で類似している。 そこで、両者の「価値」を結合したい。両者とも非宗教と宗教の境目を明にしている。そして、宗教の哲学も類似する。 従来の心理学はフランクルの時にも、自己存在を見落としていたという。 現在の心理学でもそのようである。ただ、マインドフルネス心理療法が欧米のものも、 日本のもの(SIMT)もここを扱うようになった。  この両者の「価値」は、全く別ものではなくて、相似である。なぜならば、自己存在の哲学が当位置にあるからである。 ロゴセラピー(RT)の3つの価値(意味)を求めていくものは、対象とならない実存、「現存在」である。 SIMTの7つの価値を求めるのも、対象とはならない自己存在、「場所的自己」「人格的自己」である。
    SIMT7つの価値はRT3つの価値のどれかに該当する
    根底の自己存在(非宗教的な自己存在)
    宗教的な自己存在

    7つの価値
    1)【家族・子育て】「現在の家族の平和を維持したい」「家族と平 和に暮らせるようになりたい」「家庭を破壊したくない」「家族の 不和を解決したい」「子どもをうまく育てたい」「虐待しそうであ るがしたくない」
    2)【結婚・恋愛】「現在の結婚生活を維持したい」「結婚したい」 「離婚したい」
    3)【対人関係】「今の友人関係を続けたい」「友人が欲しい」
    4)【仕事・家事】「今の仕事を続けたい」「職場に復帰したい」「 仕事に復帰できなくても、家事ができ、買い物に行けるようになり たい」
    5)【教育】「不登校を解消したい」「進学したい」「勉強を続けた い」
    6)【趣味・社会活動】 「この趣味や活動に生きがいがある、これを続けたい」 「ひきこもりを解消したい」「社会に出られ るようになりたい」「他者の苦悩解決を支援する活動に従事したい 」「ボランティア活動、社会貢献活動をしたい」
    7)【精神面の成長】「自分をよく知りたい」「自己評価を高めたい 」「苦悩解決のために自信をつけたい」「再発しないための自信を つけたい」「生死観を確立したい」「病気(がんなど)がありなが らも強く生きていきたい」「自己存在の意味について知りたい」 「生きるとは何か、 死とは何か」