認知療法・対人関係療法のカウンセラーにも技術の差がある
- 「認知療法・対人関係療法のカウンセラーにあったが、治らなかった。それも、だめだ。」と絶望しないでください。何人でも、別のカウンセラーにあうべきです。
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認知行動療法・対人関係療法などを併用する病院
ここに情報を掲載していきます。
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「認知療法・対人関係療法を受けたが、治らなかったから、こういう療法もだめだ」と思わないでください。」それは、極端な一般化という「認知のゆがみ」です。認知のゆがみを修正することが、認知療法です。
認知療法・対人関係療法のカウンセラーにも技術の差があるのですから、自分にあうカウンセラーをどこまでもさがし続けるべきです。
- 技法の違い
認知行動療法は、種々の「認知的技法」と「行動的技法」があります。対人関係療法は、人間関係の「認知」を修正する技法があります。カウンセラーが、クライアントの状況をみながら、どの手法を使うかを判断していきます。この「技法」の持ち駒が、カウンセラーによって違います。カウンセラーが、種々の療法、技法を研究すると、その用いる「技法」が異なります。たとえば、自己洞察瞑想療法を研究したカウンセラーならば、それを織り込むでしょう。
- カウンセラーに得意領域の違い
医者では、肝臓病に得意な医者、心臓病に得意な医者がいます。精神科医でも、統合失調症が得意、うつ病が得意な医者がいるでしょう。心理療法のカウンセラーも同様です。うつ病をカウンセリングできるカウンセラー、対人恐怖が得意、自閉症をカウンセリングできる、・・・。
認知療法者・対人関係療法者でも、得意とする障害があります。認知療法のカウンセラーでも、うつ病は得意でない、対人恐怖は得意でない、パニック障害は得意ではない。さらに、うつ病でも、対人関係によるもの、ある職業領域のうつ病、女性特有のうつ病、がん患者のうつ病、など、得意な領域のうつ病があるでしょう。
- 能力の違い=上手、へたがある
さらに、カウンセラーの技量の違いがあるでしょう。技量の差は、次のようなことから生じるでしょう。
- 他の職業の経験がなくて、学生から、すぐ、心理カウンセラーになった人。
その職業領域、実務をよく知っているカウンセラーとは違いがあるでしょう。
- カウンセリング手法を学んだ範囲の違い。うつ病、自殺念慮、パニック障害のカウンセリングには不向き、つまり、それを治す原理が含まれていないカウンセリング手法だけを学んだカウンセラーなら、カウンセリングが下手になるでしょう。認知行動療法、対人関係療法、自己洞察瞑想療法を十分会得していないカウンセラーならば、うつ病、パニック障害は得意でないでしょう。
- 認知行動療法・対人関係療法・自己洞察瞑想療法には、種々の技法がある。それをクライアントの違いによって、臨機応変に、適用していくノウハウがあるか。
- 認知療法・対人関係療法による臨床経験年数の差。2〜3年の人と、20年の経験のある人。
- 年齢の差。20代のカウンセラーと50歳代のカウンセラーとでは、扱う問題に差が生じるでしょう。自分でも種々の人生経験があって、それを乗り越えてきたカウンセラー。
- うつ病は、自己の崩壊を知った人、ターミナル・ケアの現場にも、若い人にも、あります。「死生観」、生きる意味、死後の世界はあるのか、というような「スピリチュアル」な問題です。このことが影響するうつ病、がん患者、死ぬ運命にあることに不安をおぼえる若者、カルト宗教に走る若者、ここには、「スピリチュアル」な問題のカウンセリングが要求されます。それに取り組めるカウンセリング技法を学んだのか。
- カウンセラー自身が、心の病気を経験したことがある。
それを完全に克服したのであれば、強みです。症状と、治る心理をよく理解しています。
しかし、今でも、カウンセラー自身が、完全に治っていない場合。対人恐怖を克服しきっていないカウンセラーの場合、クライアントを十分にカウンセリングできないでしょう。
- クライアントに十分説明できるカウンセラー。対人コミュニケーションがうまくないカウンセラー。
- 自己の利益を優先して、クライアントの利益を軽視するカウンセラー。