行政は業界より
心の病気のことではないが、医学博士、小内亨氏は、病気や健康に関連する情報にかたよりがあるので、患者さんや一般の消費者が正しい健康・医療情報を得られるように、情報を集めて公開していくという。こんなことを言っている。
「その根本にある私の考えは、もはや、患者さんや消費者自身が自分で考えなければならない時代だ、ということです。
なぜなら、今の時代は、商品の売り手にとって都合のよい情報ばかりです。けれども、実はその裏にはネガティブな情報も隠れています。両方を知ってからでなければ、正確な判断はできません。行政の対応も業界寄りです。そうすると、自分自身の判断力だけが頼り。自分の身は自分で守るしかないんです。」(1)
業界よりの情報だけで判断するのではなくて、裏の隠された情報も患者や家族、一般の人は知った上で、自分自身で判断していかねばならない。
(注)
- (1)雑誌「読む診療所」2005年春季号、(株)ライフアートビレッジ発行、41頁。「現代の赤ひげ」氏家京子氏が紹介の文。
小内亨氏は、群馬県伊勢崎市の「おない内科クリニック」の副院長。