医者(内科、心療内科、精神科)が適用する自己洞察瞑想療法の簡便法(うつ病患者に)

=病院で、うつ病の早期治癒、再発予防のための自己洞察瞑想療法の簡便法

 薬物療法だけでは治らない「うつ病」がある。治療しても、自殺が多い。
 現在の「うつ病」の薬物療法は、患者にとって、心理的ストレスでなった心因性うつ病が多いにもかかわらず、うつ病になったわけがわからず、抗うつ薬によって治るのでは、わけがわからずに治っている。
 うつ病は予防することや初期のうちに治すことが重要である。軽症でも、長期化すると、社会生活から離れるようになり、不幸な状況を生みだしていく。
 薬が効いても、薬物療法だけで治った人は再発が多い。

医師や看護師、ボランティアが用いる自己洞察瞑想療法(簡便法=グループ・カウンセリング)

 薬物療法を受けていても、うつ病の遷延、再発、自殺が多い。現在の「支持的精神療法」は、薬物療法を継続して薬物の効果を待つという消極的な療法であるから、治っても、また再発することが多い。ストレスへの対処の心得が修正されていないからであろう。ストレスの対処法を身につける「心理療法」の簡便法を加えてみたらいいであろう。医者が薬物療法を行う時に、簡便な心理療法を併用するのである。
 「自殺防止・うつ病治療の心理相談員」の養成講座を開始しており、自己洞察瞑想療法を簡便に習得し、適用できるように、療法のモジュール化、文書化をすすめた。このうちのごく一部をうつ病(次いでパニック障害にも)の患者に医者か看護師、作業療法士など(または、ボランティア)が指導すれば、薬物療法と併用して治療することにより、早期治癒、再発防止となり、患者の利益になるだろう。
 簡便法は簡単であるから、医者にとっても(時間的)、患者にとっても負担にならないと思う。なお、簡便法は、看護師など(この簡便法を取得した看護師)から患者に説明する方法も推奨される。待合室で、なすこともなく1−2時間待たせる間に、このカウンセリングを行うとよい。
 うつ病、自殺問題は、心因性うつ病によることが多いから、薬物療法重視だけの対策では十分ではない。職場、学校、地域で、精神的にささえあう仕組みが必要である。だが、医者もせめて、簡便な心理療法を併用して欲しい。患者と自分のために。医者にも、うつ病が多いのだから。
 医学生、医者にも、うつ病、自殺が多く、薬物療法で解決していない。医者自身(医者の家族も)のうつ病、自殺の防止のためにも、心理療法も重視して欲しい。
 問題は、この簡便法を導入するには、医者や看護師がこの簡便法を勉強しなければならない。そして、多少、診察時間が増加すると危惧するかもしれない(これは、看護師やボランティアに協力してもらえば解決する)。最大の問題は、医者、病院の収入が減る可能性があることであろう。早く治癒して、再発も少なくなるので、患者への薬物投与の期間が短くなり、再発患者の減少になるだろう。患者側や国民側(医療費の直接支出、税金のうつ病・自殺対策の負担)からすれば、利益になるが、医師、製薬業界には利益の減少になるかもしれない。この問題を解決する政策を考えていかないと、医師側、業界からの協力が得られにくいという大きな問題がある。
 だが、政策が変わるまでには時間がかかる。共感する関係者は、今からでも、自分の病院だけでも、簡便な心理療法の併用にとりくんでいただきたい。うつ病、自殺問題は、医者、看護師自身や家族にも押し寄せている。