「注意には、3つのコンポーネントがある。すなわち、選択機能 selection、覚度ないし維持機能 vigilance, alertness, or sustained attention、制御機能 control or capacityである。 選択機能とは、ある刺激にスポットライト(焦点)をあてる機能であり、最も重要な注意のコンポーネントである。 選択性注意とは、多くの刺激の中からただ一つの刺激、ないしは刺激に含まれるただ一つの要素に反応する能力を指す。この時、通常では妨害ないしは干渉刺激が存在することが前提とされることが多く、この選択性が失われると行動の一貫性が容易に損なわれる。 覚度ないし持続性注意は、ある一定の時間における注意の強度の維持能力に関与している。 持続性注意は、目標やゴールが時間経過の中で維持され続けることの基盤ないしは背景を構成する。」(632頁、加藤氏)