うつ病は再発が多い(3)
うつ病は、いったん、薬物療法でかなり効果があります。しかし、心理的、生理学的な脆弱性が残っていて、再発が多いようです。パニック障害にも、脆弱性が残っていて、再発しやすい。
うつ病の再発に関連する記事は、次の記事にもあります。
強い不快な感情と再発への機能連合
アメリカのマインドフルネス・アクセプタンスをとりいれた心理療法では、うつ病の再発防止の研究をすすめているが、その研究によれば、薬物療法などで寛解に至っても、不快な感情・気分等→否定的思考と連合が形成されている。何か大きな出来事があると、この連合が賦活されやすい。
たとえ、薬物療法で治ったと言っても、根底に脆弱性が残っている。このことはセロトニン神経の構造からもわかっている。薬物療法は、シナプスに作用するだけであり、本体の縫線核が活性化したわけではない。セロトニン神経の脆弱性は残ったままである。また、記憶、判断、意欲、行動力などは、前頭前野が大きく関与しているようだが、一度、うつ病やパニック障害になると、前頭前野の作用にも脆弱性を残しているだろう。抑うつ気分などが改善しても、かなり長い間、消極的、不安、自己の脆弱さの実感などがあって、思考や行動がひかえめになる。ひとまわり、大きくなるのは、ストレスが緩和された環境に変われた人、長い期間再発させるような出来事が幸いになかった人の場合である。そのように、めぐまれた人は少ないから、再発が60%にも及ぶのであろう。
うつ病、パニック障害など(過食症、リストカットなども)、薬物療法だけではなくて、心理療法を(薬物療法が一段落した頃から)加えて、薬物療法だけでは解消しない心理的脳神経生理的脆弱性(連合、過敏性)の解消をはかることが重要であると思う。