脳血管性うつ病
テレビ朝日で、脳血管性うつ病について、放映された。
- 前頭前野に脳梗塞(血液の塊が血管につまる)が起きて、脳血管がふさがれてひきおこされる「うつ病」。
その血管の近くの神経細胞を破壊。結果、思考や感情をコントロールする情報伝達物質の流れをさえぎってしまって起きる。
一般のうつ病だと勘違いしていると、脳梗塞が拡大して、命を落とすこともある。
- 症状
- (1)不眠(夜、眠れない)
- (2)無気力、外出しない
- (3)昼間も眠れない。(昼寝しようとしても)
- (4)突然の頭痛(これは、一般のうつ病にはない。このサインを見逃さないように)
しめつけられるような頭痛。
- (5)ひどくなると、意識不明
一般のうつ病だと勘違いして、脳梗塞の治療が遅れると、危険なことになる。中高年を中心に、年間20万人以上、発症していると推測される。
「無症候性脳梗塞」もあって、上記の症状のいくつかがない場合もある。しかし、
簡単なチェック方法がある。
「波が真南で鳴る」(なみがまみなみでなる)を早口言葉で(文字を見ないで)言ってみる。脳梗塞があると、うまくいえない。これで、脳梗塞がありそうかどうかわかる。獨協医科大学神経内科教授、平田幸一氏のお話(2月21日)。
中高年の方で、うつ病らしいという場合、家族は、医者にみてもらうのを、遅らせてはいけないことがこれでわかる。また、うつ病の人に接する精神科医、カウンセラー、保健所職員なども、これを知っておくべきだということがわかる。一般のうつ病との見分け方は、上記の早口言葉のほかに、ほとんど、心理的なストレスがないのに、うつ症状を示す場合には、脳梗塞を疑って、早く、脳神経関係の検査をしてもらうべきだ。カウンセラーが、自分のカウンセリングのみを継続するのは、患者にとって危険なことになる。カウンセラーになる人は、知っておくべきだ。もちろん、家族も、治療が遅れないように、知っておくべきだ。
前頭前野が損傷を受けると、うつ病が起きることは、次の記事にもふれている。
うつ病は、セロトニン神経だけの病気ではないので、前頭前野の衰えを回復させる心理療法も併用しないと、なかなか、改善しない「うつ病」があるのは、この脳血管性うつ病でも推測できる。この病気になった場合、脳梗塞の治療のほかに、損傷を受けた前頭前野の機能(うつ症状)回復のリハビリを行う必要があるだろう。