うつ病はありふれた病気である。次のように、うつ病になるきっかけは多い。
- 年代により
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子どものうつ病
小中学生、高校生、大学生でもうつ病になる。いじめ、成績、進路、恋愛に悩む。
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不登校、ひきこもり
不登校、ひきこもりの人の中には、うつ病、不安障害によるものがある。
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働き盛りのうつ病
就職できない、待遇が不満、過労、人間関係、向かない仕事、仕事がうまくいかない、仕事で失敗、パワハラなどからうつ病になりやすい。
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高齢者の苦悩
高齢になると失われていくものが多くて悩み、うつ病になることが多い。自分または配偶者が何かの病気になる、がんや介護状態になることにより、思いどおりにできないことからうつ病になる。転居による人間関係、これまでの生活とは違うことで悩む。友人、配偶者に先立たれること。
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介護疲れによるうつ病
配偶者や親を介護する人はうつ病になりやすい。
- 身体の病気から
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がん・難病
難病になるとうつ病になりやすい。思いどおりにならないことが多い。死の不安をかかえる。
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痛みからうつ病に
痛みのある病気はうつ病になりやすい。
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リハビリとうつ病
リハビリテーションが必要になるような身体障害が残るとうつ病になりやすい。
- 心身症
心理的ストレスによって悪化する身体の病気も多い。持続すると、うつ病も併発する。
- 次のようなことも、長引くと、悩むのでうつ病になりやすい。
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パニック障害
パニック障害が治らないと電車、バスに乗ることができず、仕事に出ることができずに悩み、うつ病になる人がいる。
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社交不安障害(対人恐怖症を含む)
視線が恐い、少人数の中でいられない。仕事ができず結婚もできないと悩み、うつ病になる。
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PTSD(心的外傷後ストレス障害)
死ぬような恐怖体験、非常につらい出来事があると、フラッシュバックが起こり、社会的行動を回避する。
長引くと、うつ病を併発する。
- パーソナリティ障害(BPD)
対人関係における激しい反応、見捨てられ不安の繰り返し。愛する人との葛藤で悩む。うつ病の症状が起こる人もいる。
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家庭内暴力、デートDV(結婚していないパートナーの暴力)
怒りやすく、パートナーをささいなことで殴る、けるの暴力。被害者がうつ病になる。
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適応障害
=うつ病や不安障害に類似する心の病気
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急性ストレス障害
突然の出来事で2週間以内でも、急性のうつ病のような状況になる。自殺の危険もある。
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リストカット
悩みを抱えていて、リストカットする人がいる。悩みが解決しないとうつ病の症状も起こる。
- 特定の職業、領域
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女性のうつ病
女性の方がうつ病になる数は多い。人生上、種々の出来事があり、ホルモンの影響もある。子どもの教育、健康、病気に悩む。
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医者・医療関係者、介護関係者のうつ病
過酷な勤務、重い責任からストレスが強くてうつ病になる。患者、クライエントからの悩ましい言動。
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学校教師の苦悩
多くの子どもに接し思いどおりにならない、保護者との対応が難しくて悩み、うつ病になる。
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心をあやつるカルト
反社会的な手法を用いて、依存させる集団がある。被害者は悩みをかかえた人が多い。家族も苦しむ。
- 事件、事故、災害から
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災害と心の病気
災害にみまわれると、種々のものを失って苦しみ、うつ病になりやすい。
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